亡くなった人の不動産の手続きは?
2月も中旬に入りましたね~。
早いですね。少し日が伸びたでしょうか。
皆さま、いかがお過ごしですか?
2月だね~。
タマちゃんと黒くんにチョコもらったんだ~
いいでしょ~。
ねぇ、ところで、5丁目の黒くんちのおばちゃんが、
「自分が住んでる家も土地も、亡くなったお爺さんのものなのよ」って言ってたの。
相続人は、おばちゃんしかいないけど、お爺さんは3年前に亡くなってるの。
あのお家と土地は、亡くなったお爺さんのものなの?
住まれていた方が亡くなられて、家族が住み続けていることは良くあることです。
今まで住んでいらしたのだから当たり前ですね。
ですが、人が亡くなられると必要になる手続きは意外にたくさんあります。
その一つが、不動産の手続きです。
目次
不動産の名義人を確認
まずは、その土地や建物の名義人を確認しましょう。
不動産の名義人が誰かを確認するには、「登記簿謄本」を見れば分かります。
登記簿謄本は、管轄の法務局に行けば誰でも確認することが出来ます。
土地登記簿謄本、建物登記簿謄本と言って、1通600円で発行されます。
この登記簿謄本には、土地の地番や地目、地積(広さ)、権利者の情報が載っています。建物の場合も、家屋番号や家屋の種類、床面積と権利者情報などが載っています。
この登記簿謄本を見ると、権利者の欄に、何代も前に亡くなられた方のお名前が載っていることもたまにあります。
残されたご家族が、何のもめごともなく平和に住み続けていらっしゃったり、相続人が1人だった場合は、どうせ自分だけだからとそのままにされていることはよくあることです。
名義の書き換えは必ず必要でしょうか?
では、亡くなられた方の名義であることが確認できた場合、どのような手続きが必要になるのでしょうか?
そのまま放置しておいても良いものなのでしょうか?
相続が発生した際には、新しい持ち主の名前に変える(名義変更といいます)手続きが必要です。不動産名義変更手続きには、費用も時間もかかることから放置されている場合も多々あります。
ですが、令和3年4月21日に「民法等の一部を改正する法律」及び「相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律」が成立しました。
厳密には、まだ施行はされていないので、現時点では義務とはいえません。しかし、もうすでに法律になったのですから施工日が決まれば義務化されます。
2024年をめどに、義務化されると言われています。
相続手続きを怠ったらどうなるの?
相続登記手続きが義務化された場合、土地所有者の相続人となった方は、自分が相続人であり、その土地を取得したということを知った時から3年以内に相続登記の手続きをする必要が生じます。
正当な理由がなくこの相続手続きを怠れば10万円以下の過料が科されます。
もちろん、知ってはいたけれど事情があって手続きが出来なかった場合など、その事情が「正当な理由」にあたると判断された場合は除かれます。
ねぇ、過料って何?ちょっと怖いんだけど。
「過料」は、カリョウと読みます。
刑事罰の科料(カリョウ)と似ていますが、過料は行政罰の一種であやまち料ともいい、前科はつきませんが、お金を払う必要があります。
裁判所からいきなり、過料を支払いなさいという通知が届きますので驚かれると思います。
法律に決まっているのに守らなかったことへの制裁の一種ですね。
ホントに手続きを怠っていたみんなに課されるのでしょうか?
手続きを忘れてしまった皆が皆にいきなり10万円の過料が課されるということはないかもしれません。
悪質であると判断された場合に課されるということですので、時間が経てばたつほど、悪質だと判断される割合が高くなります。手続きする時間は、十分にあったのに怠っているのは怠慢だという理屈ですね。
現実には、法務局の方が1件ずつ確認することはできないので、すぐには来ないでしょう。
ですが、何年か後、例えば売買手続きに名義変更が必要となった場合にはじめて、手続きしていなかったことが分かり、怠っていましたよね~ということで、その時点で過料の通知がくることになるのでしょう。
運用については、始まってみないとわかりませんので、施行されたら改めてお知らせしますね。
じゃあ、おばちゃんは、まずは法務局に行って、土地と建物の名義人っていうのを確認するんだよね。
それで、自分しか相続人がいないから、名義人を自分に変えてもらったらいいんだね。
なんか分かってきた・・気がする。。
相続人を確定するには、遺産分割協議が必要な場合もあります。
相続人が複数人いる場合、被相続人が亡くなられた時点で、不動産は共有(みんなのもの)という状態になっていますので、一人が相続するには、みんなで話し合った結果ですという証拠を残すのが遺産分割協議書にあたります。
遺産分割協議の詳細についてはこちらからご確認下さいね。
※登記手続きは提携の司法書士が行います。